親の介護について

高齢化が進む日本において、介護の需要は年々増加しています。団塊の世代が70代に入り、その子供にあたる世代にとって親の介護は一つの課題になっているのではないでしょうか?

仕事と介護の両立、介護によるストレス、介護費用など、その悩みは様々です。 介護の難しいところは、時間が経つごとに介護の時間と労力が増えていくこと、そして、終わりが見えないことです。

最初は少しの介護でよかったものが、親の年齢と共に介護を必要とする割合が増えてきます。

そんな中、家族がどこまでを介護するのか、どの部分を介護保険や介護サービスに頼るのかを決めていくことが大切だと考えています。 とは言うものの、多くの方(子供世代)にとって親の介護が介護をする初めての機会であるため、どこまで自分で介護できるのかも分からないと思います。

そこで、このページでは初めて親の介護をされる方のために、介護福祉士が介護の現場で行っている介護方法について説明しています。

少しでも介護される方の参考になればと思います。

介護の方法と手順

介護が必要な方の介助分野については多数ありますが、ここでは、入浴、寝たきり、車椅子の介助について説明します。

入浴介助

介護の中でも大変なのが入浴介助です。
きれいな体でいたいというのは共通の欲求ですよね。
それをケアしてあげるのは介護にとってとても大切なことです。
介護を必要とされている方の身体の状態にもよりますが、
ここでは少しの介助があれば入浴できる方の介助方法について説明します。

★入浴前の準備

入浴介助をする際は、入浴前に入浴中、入浴後のことを考慮して事前に準備しておきましょう。
出来れば簡易血圧計で血圧測定しましょう。
【準備するもの・準備しておくこと】
・バスタオル
・着替え
・冬場はお風呂と脱衣所の温度差をなくすために、脱衣所は暖かくしておきましょう。
温度差は心筋梗塞等の原因にもなりかねません。介助に慣れていない場合は思った以上に時間がかかりますので、注意しましょう。

※お身体の状態に合わせて介護用の椅子などを用意しておくと良いでしょう。
シャワーチェアー(入浴用椅子)や浴槽台(踏み台)・バスボードなどがあればより安全に入れます。

★入浴中の介助

浴槽へ入る場合は、しっかりと体を支えながら、「腰を下ろす場所」や「手すりを持つ」など、どのようにサポートしてどのように動いてほしいのかをしっかりと指示をし、お互いの動きを確認しながらゆっくりと移動します。
体にお湯をかけるときは心臓から遠い部分からかけるようにします。
お湯の温度を確認しながら、少しずつ温度に慣れてもらいます。
体を洗う時は、出来るだけ自分で洗ってもらうようにし、出来ない部分をサポートしてあげましょう。

★入浴後の介助

入浴後は素早く体を拭いて、服を着させてあげてください。体を冷やさないよう心がけることが大切です。
高齢者は血圧が高い方が多いので、急激な温度差を避けるようにしましょう。

★入浴介助の注意点

・入浴時は体調の変化が起こりやすいので、よく観察するようにしましょう。
・体の不自由な方にとって、浴室は動きづらい場所です。しっかりとコミュニケーションを取りながら、求めるサポートを確認しながら介助しましょう。

寝たきりの方の介護

寝たきりの親御さんを介護することもあるでしょう。
寝たきりの方は基本的に動けないことが多いので、食事から排泄まで多くの介助を必要としています。
状況を理解し、気持ちを汲み取って介護してあげることが大切です。

★ベッド上での排泄介助 (オムツ交換)

寝たきりの方の介護の中でもコツが必要なのが排泄の介助(オムツ交換)です。
オムツ交換の大まかな流れは、陰部洗浄・清拭、新しいオムツへの交換です。
大人のオムツ交換は、体重があるので赤ちゃんのオムツ交換のようには行きません。
介護される方を寝返りをうつような形で動いてもらいながら、交換します。
【オムツ交換の簡単な手順】
1)まず、介護受ける方を仰向けの状態にし、オムツのテープをはずし広げます。
2)足を広げ、陰部を清拭します。
3)便が出ている場合は、便を取り除き、オムツの前面を内側に折り込みます。
4)次に横向きに寝返りさせ、お尻を清拭し、汚れたオムツを抜き取ります。取り除いたオムツはすぐにビニールに入れましょう。
5)新しいオムツを広げ、横向きの状態でお尻にあて、オムツをあてたまま仰向けにします。
6)オムツの前面陰部にあて、両サイドの部分を腰にあててテープを止めます。

★寝たきりの方の介護の食事

高齢者の食事で注意が必要なのが誤嚥などの事故です。
食べてから咀嚼して飲み込むまで時間がかかるため、その方のペースに合わせて食事をさせてあげることが大切です。
人間にとって食べることは生きるために必要なだけでなく、幸福感を感じる上でも重要です。
食事を美味しく頂けるようにサポートしてあげることを心掛けましょう。

食事をするときは背筋を伸ばして90度に座って食べるのが理想ですが、寝たきりの場合はそうは行きません。
身体状況に合わせて45~80度くらいの角度で食事出来るように調節しましょう。

高齢になると顎の筋力が衰えてくるので、なるべく柔らかいもの、噛み砕きやすい料理を提供するようにしてください。
また、高血圧や糖尿病などの持病を持っている方もいるので、塩分や糖分などに気をつけましょう。
食事は、水分の多いものから食べるようにし、主食、副食、水分を交互に取るようにしましょう。
高齢になると、喉の渇きに鈍感になると言われています。
適度に水分を摂るようにして食事をしましょう。

寝たきりの方の介護に役立つ用品

寝たきりの親御さんを介護するときに役に立つ用品をご紹介します。
・介護用ベッド
・床ずれ予防マット
・体位交換器

車椅子の介助

★車椅子の介助方法

歩くのが困難な方は車椅子での移動になります。
介助する場合に必要なのが、車椅子の構造や操作についてしっかりと理解することです。特に、ブレーキやフットサポートの状態はしっかりと把握しておきましょう。

車椅子の介助では、段差や坂道などの操作で注意が必要です。
段差を上る時は、前輪が浮くので重心が移動します。急な動きは避け、ゆっくりとバランスを取りながら段差を上りましょう。段差を降りる時はバックしながら後輪から降りるようにします。
前輪から降りると、転倒する危険が高いので後輪から降りるようにしましょう。

坂道を上る時は、介助者は車椅子の後ろに立ち、押し戻されないようにゆっくりと上りましょう。
下る時は、ブレーキをかけながらバックでおりるようにしましょう。

★車椅子介助の注意点

・車椅子から離れるときは必ずブレーキを掛けるようにしましょう。
・動く前にフットサポートに足が乗っているかを確認しましょう。
・その他、腕や手が車輪に巻き込まれないように注意しましょう。
・車椅子に座らせるときは、深く腰掛け、重心が安定するような姿勢になるようにしましょう。

介護サポートの案内

介護は時間を追うごとに徐々に大変になってくるものです。
介護に関する悩みは一人で抱え込まずにみらいケアサービスにご相談ください。

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